2020年08月04日 コース沿道魅力探訪 「コース沿道 魅力探訪」① ~幻の大仏鉄道~
これからコース周辺の、よく知られているものや、あまり知られていないものも含め、奈良マラソンコース周辺の名所や秘話をブログを通じて紹介させていただこうと「コース沿道 魅力探訪」の連載企画をスタートします。
定期的に情報をアップしていきますのでお楽しみに。
記念すべき第一回目は・・・・
みなさん、ご存じの奈良マラソンスタート地点です 。
では、約120年以上前、この地に蒸気機関車が走る線路が敷かれていたことはご存じでしょうか?
京都南部の加茂駅から奈良の大仏駅へ、10㎞に満たない短い線路を煙吐いて走る赤い蒸気機関車の姿がありました 。
わずか9年間で幕を閉じた幻の鉄道、「大仏鉄道」です。
大仏鉄道は、明治時代の鉄道会社「関西(かんせい)鉄道」が、加茂(京都府)と奈良を最短距離で結んだ路線の愛称です。
画像は「電光(いなづま)号」 。
客車はその色と形から「マッチ箱」と称されていたそうです 。
当時は、ならでんフィールド(鴻ノ池陸上競技場)の北側にある「黒髪山」にトンネルもありました。
当時(木津川市教育委員会所蔵) 現在
ちなみに競技場は、池の中でした 。
「黒髪山トンネル」に向かう線路は1000mで25m上がるほどの急勾配で、乗客や村の人々が押すこともあり、下りは大仏駅に止めるのに苦労したようです。
地域のみなさんのご協力で成り立っている、なにか奈良マラソンに通じるものがありますね 。
奈良側に唯一残る遺構、「鹿川隧道(ずいどう)」です。現役の水路の横にわずかにレンガ積みが残っています。
※1枚目の写真の大会スタート地点から北に約1.3㎞にあります。
JR奈良駅から大会会場に来られる方は船橋商店街通りを通って来られると思います。
その商店街の北側、佐保川を渡ったところに、大仏駅があったとされる「大仏鉄道記念公園」があります 。
以前、このブログでもご紹介しましたが春には桜がきれいです。
大仏鉄道遺構めぐりのコースは、看板による案内表示がされており、非常にわかりやすいコースです。
ランニングや、ハイキングにもぴったりなコースで、沿線の風景やお店もとても風情があります。
奈良にお越しの際は、ぜひめぐってください。
マップは下記からダウンロードできます。
■幻の大仏鉄道 遺構めぐりマップ
■配布場所
奈良市役所観光戦略課、奈良市総合観光案内所(JR奈良駅旧駅舎)
近鉄奈良駅観光案内所、観光センターなど